白斑問題のロドデノールは一体何から出来た成分なの?

白樺樹液100% 森の雫

この前、完全無敵なモアオーガニックコスメ「ぷろろ化粧品」にて
白樺樹液がお肌の善玉菌の栄養になると知ったきのみいです。

白樺樹液の具体的な成分や効果について調べているうちに
「白樺樹液 ロドデノール」で大勢の方が検索していることに気づきました。

?!
なんで白斑問題と繋がる訳?@@;

ロドデノールは白樺由来?

カネボウが開発した美白成分、ロドデノールによる白斑問題。
今だに、収束の目処は立っていないようです。

>>(株)カネボウ化粧品、(株)リサージ及び(株)エキップの薬用化粧品の自主回収について

ざっとネットで検索したところ、いくつかのサイトで
「ロドデノールは、白樺エキスから作られている」という旨の記述が。

・・・シラカバエキスって、アバウトな表現だな。
葉?樹液?樹皮?どれを使ってるのか、これじゃ分かりません。

中には
「ロドデノールは白樺樹液から抽出された成分」の様に書かれたサイトも。

ええええ!?それはきっと間違いです~@@;
カネボウさんが、ハッキリ言ってないのかしらん??

カネボウさんに確認してみたが要領を得ない

携帯

お客様相談窓口にお電話で聞いてみました

私:「ロドデノールは、白樺の樹液、葉、樹皮の
  どれから抽出された成分なのですか?樹皮じゃないんですか?」

カネボウ:「ロドデノールは、シラカバの樹皮などに含まれる
 天然物質にメラニン生成を抑制する効果をカネボウが発見し、
 医薬部外品の美白有効成分として 2008 年に承認を取得したものです」

私:「白樺の樹皮”など”と言われましたが、樹液や葉は使われてないんですよね?
  それとも、葉や樹液も使われているのですか?
  もしくは、白樺以外の樹木の樹皮にも含まれる、という意味ですか?」

カネボウ:「えー・・公式にお答え出来ますのは、(・・と前の文言を繰り返す)」

私:「白樺樹液から作られてると、勘違いされてる方もいらっしゃるので
  できれば不透明な部分をクリアにしたいのですが・・」

カネボウ:「申し訳ありません。こちらでは(前の文言を繰り返す)・・としか申し上げられません。
 ロドデノールにつきましては皮膚科学会のホームページも情報がありますので、ご参照下さい」

えっ、ラズベリーケトンから作られてるの?

今まだ問題の渦中だから、色んな制限があるにしろ
要領を得ない答えだなあ・・と思って
さらに公式ニュースリリースや成分情報など探してたら

ふと、9月2日のクローズアップ現代「最新報告 カネボウ“美白”問題」にて
「ロドデノールはラズベリーケトンから作られる」という話が目につきました。

しかもラズベリーケトン(正しくはロドデノール誘導体??)は20年前に白斑問題があり
その研究論文をカネボウが改ざんした可能性があるとか。なんですかそれは@@;

想像の斜め上の展開。
論文改ざんについての真偽はいずれ分かるとして

・・・そもそも、白樺使ってないの?ロドデノール。

白樺の樹皮に多く含まれてる成分を見つけたっていうだけで
実際に抽出していたのは、白樺じゃなかったということ?

それって、白樺樹液扱ってるメーカーさんとか
白樺コスメ使ってるユーザーにとっても、エライ迷惑だよね。

私もよく分からないまま、ネットから流用して
「ロドデノールは、白樺樹液ではなく、白樺の樹皮から抽出されたものでしょ」とか
間違って書くところでした(ーー;

そもそもロドデノールは天然では存在しない

ロドデノールの正式名は4-(4-ヒドロキシフェニル)-2-ブタノール
「4-(4-hydroxyphenyl)-2-butanol」

>>新規美白有効成分
「4-(4-ヒドロキシフェニル)-2-ブタノール(4-HPB)」を開発
新規医薬部外品有効成分として厚生労働省の承認を取得(カネボウニュースリリース)

白樺 White Birch(Betula platyphylla var. Japonica)やメグスリノキ Nikko Maple
(Acer nikoense Maximowicz)に含有される「4-HPB」に、強いメラニン生成抑制効果を有する
ことを発見しました

「4-HPB」は「チロシナーゼ」酵素活性を拮抗阻害することにより色素細胞内
の「チロシナーゼ」活性を低下させ、その結果メラニン生成を抑制する効果を発揮することがわかりました

例として少しズレるかもですが

その昔「茶のしずく」問題で、ユーザーに小麦アレルギーが出たのは
加水分解コムギという成分でしたよね。

加水分解コムギは、水に溶けやすくして保湿効果を持たせる為に
小麦自体ではなく、小麦のタンパク質を
酵素や塩酸等を使って細かく分解(=加水分解)したもので
小麦自体とはかけ離れた存在と言えるかと思います。

今回のロドデノールも同様
本当にラズベリーケトンなのかどうかは知りませんが

抽出した成分に、水素添加して合成した独自の成分であって
天然で存在するものではありません
(もちろん、天然=安心という論ではないです)

あ、ちなみにロドデノールは
美白成分として有名だけど刺激も強い
「ハイドロキノン」とよく似た構造なんですよね。

炎症が出たらお化粧品はストップしましょう

今の時点では、原因解明までにまだ時間が掛かりそうですが
どうやら、炎症が関係してるのでは・・・という噂が。

ユーザーが、炎症を起こした状態でも使用を止めずに
継続した為に、起こった可能性もありそうですね。

でも多分、炎症が自覚できるレベルって人それぞれですよね。
宇津木本で「化粧品の使用で、毛穴が真っ赤に炎症おこしてる」と
言われた患者さん達だって、ほとんど無自覚だった訳でしょ。

私だって、マイクロスコープで拡大してみて初めて
毛穴が赤いところが確認できますが、ぱっと見は分からないし
別に痛くも痒くもないのです。

そもそも、分かりやすい炎症や出来物がある状態ですら
お化粧品なんて使うべきじゃないと思うけど
みんな結構普通に付けちゃってますもんね、基礎化粧品。

使用を止める判断って、難しそう・・

どれも「絶対安全」とは言えない

今回の話、まだ不明確な情報ばかりで

NHKクローズアップ現代は「20%しか治らない」と言ったり
皮膚科学会は「それは違う。もっと治る」と言ったり
情報が錯綜しています。

チラッと目にした白斑の患者さんの写真は
もし自分の顔がそうなれば、多分
鏡を見れなくなったり、引きこもりになりそう。。と思うレベルでした。

早く、色んな事が明らかになって
適切な治療が行われ、全員の白斑が完治することを願いますm(_ _)m

そして同時に、
美白化粧品って、改めて恐いなーと。
買って使う方も恐いけど、売る方はもっと恐いだろうなー、とも。

そもそも、美白成分はチロシナーゼ成熟を阻害するものなど
「自らのカラダの動きを邪魔する」ものだったりするので
なんというか。自然ではないのよね。

私は結構、「すごい!」と思えば新成分でも飛びついてしまうんですが
(例:ナールスゲン。ただし科学的エビデンスは必須)
心の底から安心出来るのは、やっぱり、昔から長く使われてるものだよな、と。

※追記※ カネボウ以外の9社でも
 15種類の化粧品を使った16人に白斑が出た可能性~10日厚労省が発表~

ところで、なんでそんなに白樺樹液を擁護するのか?と言いますと
「飲んでたらシミが無くなった」という噂を聞いたからなんです。(つづく)

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