コスメの防腐剤から自分の常在菌を守るために
今日はちょっとブルーになるかもなお話。
「防腐剤」について、一般メーカーが
どのような認識でコスメを作っているのか
また、どのような問題点があるのか
調べてたらビックリ仰天した
防腐剤についてのお話、学習メモです。
目次
フレグランスジャーナルの特集
「香粧品の防腐・抗菌剤開発」
香粧品科学の専門誌、「フレグランスジャーナル」の
2013年10月のバックナンバーを買ってみました。
タイトルは「特集:香粧品の防腐・抗菌剤開発」
難しい専門用語ばかりで調べながら読むので
遅々として進みませんが、興味深いエントリーばかり。
中には「はぁ?!」と、うっかり声が出るくらい
ビックリの業界事情も…
・・念の為、言っときますけど
コレ、私が適当に書いてるんじゃないですよ。
元大手メーカー研究者の、日本では
微生物のスペシャリストの方の論ですからね^ ^;
「防腐剤、とりあえず入れとけ」的な風潮
「防腐の現状と課題」という記事で
色んなメーカーからの声が。
「保存効力試験をしている時間がないため、従来の配合の50%増しなら多分大丈夫だろう」
「黄色ブドウ球菌だけが死滅が遅いので、とりあえず倍量入れることにした」
時間がないから1.5倍?
とりあえず倍量?!@@;
・どこまっで菌が減れば安心かがわからない。やはり多めに配合する。
・防腐剤は入れればとりあえず効く。配合量を細かく増減することの意味がわからない。
も、マジですか?!て感じ(T-T)
でも、実際作る側からしたら、そうなるんだろうか・・
本来その製品が必要としている防腐剤量に比較して
2~3倍量の防腐剤が配合されている事例も
市場に出てから、腐敗や劣化によるクレームが来たり
問題が起こることは、とてもリスキーですものね。
いや、確かに、そりゃそうなんだけど(ーー;
MIC値だけで防腐剤を選択?
MIC(最小発育阻止濃度)値というのがあるらしいです。
菌がの増殖を抑える効果が出始めた量のことですね。
MIC値が低いほど、抗菌作用が強いと見なされています。
また、日本では、お化粧品に入れる防腐剤・殺菌剤は
「ポジティブリスト」という一覧に記載されているものから
選ばないとイケナイんだとか。ふむふむ。
で、ポジティブリストの中で
MIC値が小さいからという理由で使われる防腐剤が多いらしい。
実際は、MIC値が低くても
菌が繁殖しトラブルになる事例もあるそうです。
商品中での効果評価でないと意味ナシ
pHバランスや、温度
成分の構成によって、防腐剤自身が変質したり
水や油に溶けにくい/溶けやすいなど
適正がそれぞれ異なるんですね。
なのに、そういうの無視して
投入しちゃってトラブル発生してる例もあるんだとか。
「MIC値だけで防腐剤を選択することは、間違いであることを認識して欲しい」
「十分な防腐力試験を行わず適当に防腐剤を配合する傾向が各企業で高まっており・・」
「単純に市場での汚染が心配だからといって製品の構成成分を無視して防腐剤を大量に配合する事例もあり・・」
培地で見る、単独の増殖抑制効果と
実際のコスメ内での抑制効果が変わるのは当然の話。
防腐効果試験の基準て、無いんだ。
ビックリ。
パラベンフリーを望むユーザー
コスメの成分、防腐剤について詳しい方は
口をそろえて、皆さんこう言います。
「ホントはパラベンが一番確かで安全性が高いんだけどね」って。
パラベンほど長く使われて
安全性のデータもあり、オールマイティに効く防腐剤って
他にないようです。
でも、アレルギーの一因になったり
中には刺激があったりしたため、表示指定成分になりました。
私たちユーザーがパラベンを毛嫌いしたため
化粧品メーカー側は、どうやって「パラベンフリー」と書くか
代わりの防腐剤を探しまわっている訳です。
そして挙句、こんな事に。
新たな抗菌性物質を探す研究が行われ防腐効果に重点を置いて追求するあまり、
安全性評価にじっくりと時間をかけて
より安全な物質を見出すことが忘れかけられている傾向が
私自身、その原因の一端はあるのかも(>_<)
私がパラベンを使いたくないのは、実際そうだもの。
理念や対応が誠実だな、、と思われるメーカーさん程
敢えてパラベンを使っている場合があることも
この2年間で幾度も経験しました。
でもでも。やっぱり防腐剤(パラベン等)によって
お肌の細胞が弱ったりするデータ等もあるので
>>FANCL「添加物によって細胞がダメージを受けた図」
(「添加物の影響を見る」ボタンをクリック)
そういうのを見ると、「うーわ、無いわ・・」と
やり切れない気持ちになります。
なんかもう、うんざり
コスメに防腐剤を入れるのが当然、というのが
大前提のお話だからか、調べてるうちに
何だか嫌気がさして来ました。
本当に理想的な防腐剤って
いまだ存在していないっぽいからです。
そして
防腐剤の選択や配合量は各メーカーに委ねられていて
防腐効果の評価基準もあいまい。
私が今までに使って、赤みや痒みなど
トラブルが出たのは、単なる「防腐剤入り」だったからではなく
「高濃度」だったからかも知れない、と思いました。
色んな考えの
色んな化粧品メーカーがあるのはわかりました。
私たちは、よっぽど信頼できるメーカーのモノ意外
使うべきじゃないのかも。
みんな、菌の繁殖を気にするばかりで
菌を消されて、逆にトラブルになる肌の事は
アウトオブ眼中すぎ。
無知を知るのみ
・・・もうさ、いっそのこと防腐剤、入れなきゃいいじゃん?
完全密閉の個包装とか、エアレスボトルとかでもダメ?
冷蔵庫に入れるのも面倒くさいからって
こんな、訳の分からないリスクを背負いながら
棚や机の上に置いて、毎日使う必要があるのかな?
つーかそろそろ
お化粧品使わなくても肌を維持する方法を
模索する新領域が出てきてもいいんじゃない?
・・・化粧品業界にケンカ売ってる感じですな(ーー;
スイマセン。今日は身の丈に合わない
ややこしいことを考えすぎて、ヤケになっております。。
防腐剤。難しすぎます。
また沢山、ハテナが出てきたので
これからも学んでいくしかないんだろうなと。
もう、お勉強めんどいーと脳内ゴネつつ苦笑
知れば知るほど
己の無知を知るという
今日もまた、そんな一日でしたm(_ _)m
コメント
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顔につけるものなのに、
意外と適当なんですね~。
ある意味、そんな化粧品に負けてない私の肌を、
今は褒めてあげよう・・・。
しかしこの先もそれでよいのか、
考えさせられますね、年齢的に・・・。
心姫さん♪
>意外と適当なんですね~。
いやー、ホント、ビックリしました@@;
防腐剤が必要になるようなコスメには
・防腐剤が効かずにカビたり劣化したりする
・防腐剤に美肌菌が負ける
という2つの懸念がありますね。
前者は見るからにクレームという形で判明するでしょうが
後者は長い時間を掛けて影響を受けるものなので
恐らく関係性が分かりにくいでしょうね><
おお・・・
とちょっとビックリしました。
そんないい加減な配合なんですが!?
なんとなく、お肌に邪魔をしない、もしくは化粧品成分の効果をあげるため(?)最低限の濃度の防腐剤を想像していただけに衝撃!
クレームを抑えるための防腐剤・・・
恐ろしいです><
勉強になりました。
ありがとうございました。
snowwhiteさん♪
お久しぶりです!
>)最低限の濃度の防腐剤を想像
そうですよねー!!
なのに、まさかまさかのテキトウ処方(T-T)
もちろん、メーカーさんの主義により
全然違うんでしょうけど。
いろいろ危惧するのも面倒になって
結局、肌断食に徹することに繋がったので
ある意味、良いキッカケにはなりましたが^ ^;